極甘同棲～エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
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好きなひとと行く旅行が、こんなにも心ときめくものだと初めて知った。

東京から倉敷までは新幹線で約3時間。週末のショートトリップにぴったりの距離だ。
彬良くんが予約してくれたホテルは、ツタのからまる赤レンガの外観が印象的な情緒ある建物だった。

「素敵なホテル〜」

「明治時代に造られた紡績所の工場を改修した建物なんだ」
彬良くんが説明してくれる。

クラシカルな雰囲気を残しながら、内部の設備は近代的に整えられている。赤レンガの外観と合わせたのか、朱赤を基調にした室内もなんとも素敵だった。
荷物を置いて一休みして、ふたりでさっそく街に出る。白壁の蔵屋敷とレトロな洋館が調和した街並みを歩いていると、映画の中に迷い込んだ心地になった。

「倉敷って初めてだけど、素敵な町だねー」
気持ちが開放的になって、声が弾んでいるのがわかる。東京にいると、どこか人目を気にしてしまう。彬良くんと付き合っていることは、まだ誰にも言っていないから。
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