白と黒と時々ピンク。
『ハル、どうかした?』

上の空の僕に一馬が言った。

『いや。』と軽く首を振り、グラスを手に取った。
ストローを咥えるとズズーっと音が鳴った。
この時、二杯目の飲み物がカラになっている事に気付いた。
よほどボーッとしていたようだ。


『次は4人で集まって、早い段階で2対2に分かれるのはどうかな?』

一馬は真面目に提案してきた。
4人とは、僕と一馬と瞳とポッチャリさんの事だ。
涼は隣でニコニコと笑っている。

『無理がない?』

僕はオブラートに包んだ。

『大丈夫だろ!そこはハルが上手くやってよ!』

僕は頭が痛くなった。
答えを知っている問題を全力で間違えに行かないといけなかった。
それに、瞳とまた会う事に抵抗があった。



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