トシノサ恋 ~永久に…君に~
……どんな自分になりたいか…

頭に過ったその言葉…

その瞬間私は、彼を追いかけていた。

はぁはぁはぁ………!!

彼は、スーパーの入り口から

出ていく所だった。

「………勝平っっ!」

「………え…紗和?」

振り返った彼に…無我夢中で言った。

「あの…私…嘘っ…ついて…ごめんなさいっ!

本当に…ごめんなさい…」

頭を深々と下げる…。

「…あの…本当に…」

ごめんなさいっ…

私のその言葉を彼は、遮った。

「…だから…何で謝るかな…

これじゃ…あの日と一緒…だろ?

本当は、別れ話をした時に

ちゃんと謝りたかった…

でも…先に、紗和に謝られたら…

俺…許されたいって思っちゃったんだよ…

最低な俺なのに、まだ…

まだ、紗和が好きなんだよ…

だから…俺を許すな…絶対に許すな…。」

「…え」

私が顔を上げると

彼はくしゃくしゃの顔で涙を流していた。

「勝平…」

「…紗和…先生、ちゃんと続けろよなっ!

ずっと頑張ってたんだからさ…

紗和は大丈夫っ…頑張れるよ。」

そう言って彼は、背を向けて歩き出した。

「…勝平…」

私は、彼をただ見つめていた。

「…さよなら…」

…勝平…ありがとう

ずっと、ちゃんと見てくれてたんだね…。

わかってなかったのは私も同じ…。

私の方こそ…

もし、許されるなら、許してほしいって

思っちゃってるよ…。

図々しいけど、思ってます。

もし、いつかまた会ったら…

お互いに許し合えてますように…。

私もちゃんと、明日に前に進もう…。
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