情熱的に愛してⅡ
特に門馬君になんか、手取り足取りとは言わないけれど、マンツーマンで教えている。

少し離れたところで、一生懸命に冊子を作っている山崎さんが、可哀相に見える。

「あれのどこが、大丈夫なんだよ。」

亘理君が、中原さんを見ながら、ため息をついている。

「全く、仕方ないな。」

「頼むわよ。」

立ち上がった亘理君は、こっちをじーっと見ている。

「何?」

「別に、中原を助ける訳じゃないよ。」

そう言って亘理君は、一人寂しく冊子を作っている山崎さんの側に、歩いて行った。

困ったのは、残された私。

中原さんを助ける為じゃなかったら、何なの?

山崎さんが可哀そうになって、行ったの?

なんだ、亘理君。

彼女みたいな人が、タイプなのかしら。
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