不器用なキミ~向日葵の恋~
「何かお探しのものでもございましたか?」

「あ、いえ」

「ゆっくりご覧下さいね」

「どうも」

そんな会話をしながら、ゆっくり選んでても気になるのは彼女の事だった。

今日は居ないのかな?とかひょっとしたらいつも居ないのかな?とかそんな事を考えてると

「麻衣ちゃーん、これ出来たから出してくれる?」

「はい。分かりました」

「いらっしゃいませ」

今まで一人だった女性と、違う声がしたから振り向くと、海で会った彼女だった。

「あっ」

「あ……あの時の!」

「あーはい」

なんか急に恥ずかしくなってきた。

「わぁー来て下さったんですね!ありがとうございます」

「……あ、まぁ」

「渚さんのお知り合いだったんですか?」

「あーちょっとこないだね?麻衣ちゃん、私やるから休憩行っていいよ」

「じゃあお願いします」

そう言って彼女は、さっきまでお店に居た子と店番を交代したのか僕の元へ来たんだ。
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