しふぉん・けーき
「あなたですか?
真君にケガを負わせたのは」

「心外だなぁ・・・
俺はただそいつから喧嘩を売られたから買っただけ。
けど、そいつ弱ぇよな」

「弱い・・・?」

「そうだよ。実際俺の喧嘩に負けてんだからww
カッコ悪っ!!あははははは・・・」

すると、パシンっ!!と乾いた音が響いた。

「ふざけないで。
実際弱いのは、あなたじゃないですか!!
真君が言ってくれました。
暴力だけが強いんじゃない。心が優しいことも強さの一つだって。
私から見ても、誰からみても、人を傷つけて平然と笑っているあなたが一番弱いしカッコ悪いですよ」

なつきがそう彼に吐き捨てた。

彼は、癪にさわったのか、顔つきが鋭くなる。

「あ?
お前、何様のつもり?」

と、なつきに襲い掛かろうとしたが―――

「っ!!」

俺が都の手首を掴む。
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