しふぉん・けーき
翌日―――

「なっちゃん・・・」

真君が悲しそうな表情で私に声をかける。

「な、何・・・・?」

「昨日、ごめんね?
勉強会、誘えなくて・・・」

うるっ・・・

真君が今にも泣きそうな表情と声色で話す。

「う、ううん。気にしてないよ」

「ほんとに?
じゃあね、今日の放課後、一緒に勉強会しよっ」

それを聞いていた周りの女子がギロッと私を睨む。

ゾゾゾっ・・・!!

「い、いや・・・。
代わりに私の勉強を見てくれる人がいてね、その人に見てもらうことにしたんだ」

ほんとのことだし・・・

「・・・」

すると、真君はぷぅと頬を膨らます。

「それ、誰?男?」

「ううん。昨日あったばかりで、大さんも知っていたみたいだったし、なんか真君のことも知っているみたいだったから・・・」

「僕のこと知ってるひと?」

いたっけ、そんなやつ?といった表情だ。
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