拾い恋(もの)は、偶然か?




「だけどそれは、結婚を前提とした話があってこそです。」



言い切って2人を見ても、相変わらずのキョトン顔。何が不思議で揃ってそうなのよ?



「違うのか?」

「へ?」


首を傾げる部長。あらやだ可愛い、なんて思ってる場合じゃなさそう。


「それをありとして話してるんだが。」

「常識でしょ。」

「は?」


当たり前だとばかりに頷き合う兄弟。こんな時だけ仲良く結託しなくてもいいじゃない。


「あの、私、部長と結婚するんですか?」

「しないのか?」


これは、私がおかしいんだろうか?遡って考えてみても、私はまだ部長にプロポーズなんてされてない。それにそもそも、ようやく昨日深い関係になれたばかりだ。


その余韻どころではなく、どうやら私は、この兄弟のいる、未知の世界に引き入れられてしまったらしい。




すると突然、黙り込む私を見て衛が失笑を漏らす。



「この家に来てる時点で考えてるってことじゃないの?」


衛の馬鹿にした言い方がものすごく引っ掛かるけど、ここは一歩も引けないことだ。結婚なんて、女にとっては一代行事。相手次第で人生も変わってしまう。




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