拾い恋(もの)は、偶然か?




「この間パジャマ買ってたでしょ。モコモコのを大量に!」

「い、いや、あれ流行ってるらしいし。音が着てるとこ見たいなと思って。」

「思って?」

「……悪い。数の所がなぜか10着になってていっぱい来たんだ。」

「……。」


このドジがなぜ仕事で発揮されないのかが不思議だ。

私生活の翔吾さんには、なかなか残念なところがある。

その一つがネットショッピングだ。毎回個数を間違えて大量に来るのはなぜだろう?


一瞬衛の策略かとも思ったけど、あいつがそこまで干渉できるわけないし。

とにかく、自分のじゃない私のパジャマの同じ物を10着買うってどうやったらできるの?

他にも思いつく限り、私の身の回りの物が気が付いたらあるという感じ。まさかそのすべての個数を間違えて頼んでやしないかと、毎回ハラハラする。



「必要だったら自分で持って来ますから。私用に買ってくれてたシャンプーとか、値段調べたら飛び上がったんですけど。」

「へぇ、よく調べられたね?」



ニコニコ顔の翔吾さん。普通に関心しているこの天然ぷりはものすごく可愛いけど、1本5600円するシャンプーを私用にするのはやめてほしい。



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