拾い恋(もの)は、偶然か?
「私なんて社長よりももっと深く、徹底的に調べました。」
「……。」
やっぱりちょっと、うん、いやかなりこの人たち、感覚がズレてると思う。ドン引きの私の視線を受けた明日香さんは、なぜかどや顔を返してくる。まるで、「私、よくやってるでしょ?」と言わんばかりだ。
見える。見えるよ、尖った鼻が。鼻高々とはこのことですね。
もはやツッコむのもどうかと思って、唯一の癒しである翔吾さんを見上げた。それに気づいた翔吾さんは、寂しそうに笑う。きっとさっきのことでまだ引きずっているんだと思う。
「翔吾さん、私は翔吾さんが大好きです。」
「……音。」
子供のこと、私たちのこと。話し合うことも、決めることもたくさんあると思う。これからの私たちの幸せが、子供がいなくちゃ成立しないというのなら、そんな幸せはなくてもいいと思う。
確かに私はできることなら翔吾さんとの子供を産みたい。だけどそれができないのならできないで、私と翔吾さん2人が幸せになる道筋を見つけていきたいと思う。
……両親には、孫の顔を見せてやれないけど。私には兄弟もいるし、昔みたいに家を継ぐ人間がいなくちゃいけないという時代でもない。