副社長は今日も庇護欲全開です
表情が緩み、自然と笑顔がこぼれる。すると、副社長も優しい笑みを浮かべた。

「ああ。それに、新しいネット活用っていうのも、我が社のポリシーに沿っていたからな」

「そう言っていただけて、本当に嬉しいです。副社長にも、私の案を見ていただけたなんて光栄で……」

そもそも、コンペに通過するとは思っていなかった。それだけに、こうやって副社長と話をしているのも、いまだに不思議な想いがする。

「いや、こっちも貴重な現場の意見が聞けて光栄だ。なあ、下村さん。少しだけ、プライベートな話も聞いていいか?」

「は、はい。もちろんです」

改まって聞かれると恥ずかしいけれど、それも副社長の心遣い……。

そう思ったら、仕事以外の話をすることに、ほとんど抵抗はなかった。

「普段、休みの日はなにしてる?」

「休みですか? 一人で過ごすことが、多いです。なかなか、友人とは時間が合わなくて……」

「自宅で?」

「いえ、ウィンドーショッピングが多いです。結構、一人でモールへ行ったりするんですよ」

そう話しながら、寂しい人だと思われたら悲しいな……と思ってしまう。

きっと、真中副社長は、知り合いも多くて、交友関係が広そう。

休みの日は、パーティーをしているようなイメージ。それに、恋人と過ごしているのかもしれない。

そういえば、副社長は恋人がいるのかな? 独身なのは、知っているけれど……。
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