副社長は今日も庇護欲全開です
「それなら、俺も同じようなものだな。なんとなく、休みの日が過ぎ去ってる感じだし」

サラッとそう言われ、思わず食事の手を止めていた。

「えっ⁉︎ そうなんですか?」

驚く私を、副社長は訝しげに見る。どうやら、私の反応が不本意みたいだ。

「そうだが……。なんで、そんなに驚くんだ?」

「あ、すみません。だって、副社長って休みの日も、優雅に過ごされているんだろうなと思って……」

パーティーとか、友達と高級なお店で過ごしたりとか、そういうイメージだったと説明すると、副社長はクックと笑った。

「そんなことはない。仕事で潰れることも頻繁にあるし、パーティーとはいっても、きみが想像するような楽しいものじゃない」

「でも、やっぱりパーティーはあるんですね」

感心したように言うと、副社長は困ったような顔で微笑んだ。

「仕事に絡むパーティーだからな。楽しむためのものじゃない」

「そうなんですか……」

きっと、立場上付き合いも多くて、大変なんだろうな。休みでも、仕事から離れられないってことなんだ……。

あ、そういえば結局、副社長に恋人がいるかまでは聞けなかった──。
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