副社長は今日も庇護欲全開です
「ああ、俺たちのことは彼には話した。信頼できる人間だから、周りに吹聴するようなことはしない」

「そうなんですね……」

それなら、住川さんは私たちの関係には、反対じゃないのかもしれない。

さっきの私への対応からも、それは想像できる。そう思ったら、どこか安心した。

心の隅では、直哉さんとの交際に自信のない私がいるから……。

「それに、彼に知っていてもらえれば、こうやってこっそりきみに会える」

「もう、直哉さん……」

恥ずかしさでぎこちなく微笑みながら、また新たな彼の一面を発見して心が躍る。

「口紅、変えたんだな」

「え? 分かったんですか?」

真美香に気づかれただけでもビックリしたのに、まさか直哉さんまで気づいてくれるとは思わなかった。

ア然とする私に、彼はクスッと笑う。

「分かるよ。きみのことは、きみが思う以上に見ているから」

そう優しく答えた直哉さんは、そのまま唇を重ねた。

「ん……。直哉さん……」

会社という場所で、キスを交わしているなんて信じられない……。

直哉さんに強く抱きしめられ、私たちは濃厚なキスを続けた──。
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