副社長は今日も庇護欲全開です

◇ ◇ ◇

「おかえり、陽菜。なんか、顔赤くない? 大丈夫?」

デスクへ戻ると、真美香が声をかけてくれた。相変わらず、よく私を見ていてドキッとする。

「ただいま。そう? 気のせいよ。ありがとう」

たったさっき、直哉さんとあんな濃厚なキスを交わしていたんだから、熱くならないわけがない。

だけど、それは表に出さないようにしないと……。心のなかで自分に喝を入れていると、真美香が椅子を寄せてきた。

「それなら、いいけど。ねえ、陽菜。今週の金曜日空いてる?」

「え? 金曜日……?」

予定の有無だけ言うなら、なにもない。そういえば、直哉さんと次の約束していなかったな……。

「そうよ。もし空いてるなら、コンパ行かない?」

「えっ? コンパ? 悪いけど、私は遠慮する」

真美香には、再三コンパは苦手だと言っているのに、誘う彼女に半ば呆れてしまう。

それに、直哉さんとお付き合いしている以上、たとえ頭数合わせでも行けない。
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