君がいて、僕がいる。



「…俺も、ごめん。
帰るか」

「え、でも…」


圭介、このお祭り楽しみにしてたのに……


「真希が楽しくなければいても仕方ないし。
…足痛めてんのに、連れ回せないから」

「……ごめんね」

「帰ろう。」


差し出された手に、私の手を重ねる。
いつもの空気はない。だけど…この繋がれた手はいつもと同じで、優しくて暖かくて、大きかった。









おばあちゃんちに帰るとすぐに私はお風呂へと案内され、入れ違いで圭介がお風呂へと向かった。

あれから、まともな会話はない。


圭介がいつもと違いすぎて、どうすればいいのかわからない。
謝ればいいのか?そんなことすらわからなかった。


部屋にはすっかり布団が2組敷かれている、けど
私は窓から空を眺めていた。

圭介が今なにを考えているのか
そんな答えを空に求める。
答えなんか、返ってくるはずもないのにね。


その虚しい思いを空に届けていると、部屋の襖が開いた。
……でも、圭介の顔を見ることはできなくて、私はずっと空を眺めていた。



……けど、私はすぐにいつもの温もりに包まれた。


「圭介…?」

「……真希、ごめんね」

「え?」


ごめん、ならさっきも聞いたよ…?


「さっき、怒鳴って…俺あのとき…」

「……心配、してくれたからでしょ?
そんなの、わかってるから謝らなくていいよ」


きっと、アユさんのことでなにかトラウマがあるのかもしれない。
きっと必死に探してくれたんだよね。

…なのに、私が男とまた2人になってたから……


「……最後、拓弥が真希に近づいたのもめっちゃムカついてた」

「あぁ、だからあのキスだったんだね…」

「もう俺真希のこと閉じ込めたい」

「それは監禁になるからやめましょう」


あはは、と笑うと圭介も優しく私に笑いかけ、今度は優しく優しくキスをした。


「よかった、やっと笑った」

「え?」

「さっき怒鳴ってかなり怖がらせちゃったから…もう俺なんか嫌になったのかと思って」

「はは、そんなことないよ」


あのときは、こんなに心配させちゃってどうしようって、焦りもあったんだ。
心配はしてくれるかなって思ってたんだけど…まさか、あそこまで心配させてたなんて思わなくて……



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