君がいて、僕がいる。


___圭介side



祭りのあとは小学校の校庭でこのメンツと花火をする。
それが毎年の恒例。

10年前から続く習慣だった。
……けど、ここにいてほしい人の姿はない。


せっかく一緒に来たのに、全然楽しませてやることができなくて情けなさすぎて、花火をやる気分にもなれず、俺だけずっとしゃがんだままボーッとしていた。

とうもろこしも、祭りも、花火も……


なにもかもがうまくいかない。


「なんだよ、圭介
湿気た面だな」

「…拓弥…」

「真希ちゃんとケンカでもしたかー?
まぁあんだけ怒鳴ってたらそりゃ嫌われるよなー」


きら、われる…
……俺、嫌われてんのかな…

でも…さっき、真希の方から抱き締めてくれたし
あの『行かないで』も嘘だとは思えないし

……かといって、『そばにいてほしくない』も嘘には聞こえなかった。


最近、俺が『好き』って言っても『知ってる』しか返ってこないし…


「……おい、冗談だよ。
どんだけ落ち込んでんだよ」

「…今の俺には打撃が強すぎた」

「は?まじでケンカしたわけ?
仲直りしたんじゃなくて?」

「仲直りはした、…はず
でもケンカはしてない。……俺が真希に拒否られただけ。」

「なんで?」

「それがわかんねぇから悩んでんだろが。
……本当はさ。祭りもこの花火も真希を連れてきたかったんだけど
さっき仲直りしたらなんかお前らがどうでもよくなっちゃってさー」

「おい。」

「だから花火来るの、断ったんだけど
…真希に、そばにいてほしくないって超本気で言われて
そしたらもうこっち来るしかなくて

なんか、真希の気持ちが全然見えねぇ。
そもそも、俺のこと好きなのかもよくわかんねぇし」


好きって言葉自体、全然聞かない。
きっと好きでいてくれてるんだろうとは思うんだけど…自信がなくなる。

本当に、今も俺のことが好きなのか?って


「まぁ、圭介のことは好きだろうな」

「……なんでそれを拓弥が言うんだよ」

「お前さぁ、真希ちゃん以外に好きなやついるんだって?」

「……真希から聞いたわけ?」

「そ。
うまくいってるように見えて、本当はそんな簡単じゃないって言ってたけど。」


それを聞いて、俺の心がえぐられる。
それが真希の本音なら、俺は真希の気持ちとか…全然考えられてなかったんだなって

……俺、どんだけ真希のこと苦しめてきたんだろ



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