君がいて、僕がいる。
……でも、現実はそんな甘くなくて
「神谷さんいなかったんだ?」
疲れはてて意気消沈する私に、将希がそう声をかけてきた。
「…丘に、ファミレスに、前圭介がすんでたアパート
いろいろ行ってみたけどやっぱいない。
戻ってきてからっていうくらいだから、圭介の地元にもいないだろうし…」
もう、他に行くところがなく、夜になってしまったので私は帰ってきた。
もう他に思い付かなくて……
「他に、行くようなとこないわけ?」
「他に圭介と一緒にいったとこない」
あとは、毎日毎日屋上にいただけ。
もううちの生徒じゃない圭介が、学校にいる可能性は低いし、なにより今日行ったときには鍵がしまってた。
そしてそんな鍵はここにある。
圭介、どこにいるんだろう……
それかもう、私のことなんかどうでもいいかだよね…
…それが、一番可能性あるかな……
「あれは?あの日いた場所」
「え?……もしかして」
「あの事件あったとこ。
まぁあそこはアユさんとの思い出の場所だけど、他にないならそこじゃねぇ?」
あそこ、かぁ……
でも、あそこに一人で行くのはな…
……やっぱり、怖い…
「……俺も一緒に行く?」
「いいの…!?」
「まぁ明日だけど。
別についてくくらいいいけど」
「…でも危ないかな…」
もし危険なら、将希巻き込むわけにはいかないよね…
「大丈夫じゃねぇ?別に溜まり場なわけではないし。
真希が、あのときのことを思い出すのが嫌ならやめた方がいいだろうけど」
「…大丈夫、行く。」
怖い、けど……でも、負けてられないから。
頑張るって決めたから。
もう諦めて生きるのはやめたから。
「了解。
なら明日10時な。」
「うん!」