君のぬくもりを忘れたい

… 汐田side

俺は汐田 るい。

大阪から来た。
いや、正式には〝帰って〟来たか。

しばらくここにおって、
引っ越して、また帰って来た。

引っ越しの手伝いで、出遅れ入学の俺は、今日初めて自分のクラスを知る。

(1ー2か。どこやー?)

部活が終わった感じの女子に聞いてみる。

「あの、すんません。1ー2ってどこですか?」

「!?(イケメンだ)
えーっとね♡一階のすぐ先だよ♡」

「おおきに!」

「いいえー♡」

語尾に♡が付いていたのを気にせず、俺は進む。

一緒にいかへんってことは、先輩か。

1年の教室がある静かな廊下を見つける。

((誰もおらんやん

と思っていた。
2つの影が見えた。

細め高身長の男子 と
長い髪… 女子か。

女子と男子が少し離れて話していて、女子の横顔が見えた。

(…う…っわ)

ごっつい綺麗な顔。正式には横顔。

「あの子…」

その時、男子の顔が見えた。

イケメ…ンってあれ?

えっっと…あ!河野日奈太や!

別にそこまで仲ええわけでもないけど、母さん同士がまぁまぁ仲良くてたまに、
ほんまたまーに遊んでた、まぁちっさい頃の話やけどな。

美少女が教室に入ってった。

上の名前…いや、
下の名前でええか。

呼んでみよう。もし、美少女とそんな関係なんやったら、ライバルなるかもしれんしな。





顔合わせとこか ー
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