羊と虎
何度もリビングで寝ると言ったのに、病人を床では寝させられないと押し切られ、ベッドで寝る事になった。
人の家・・しかも女性の部屋で眠れるのかと思ったが、思いの他心地よくて直ぐに眠りについてしまった凱。
方や杏奈はと言うと、あれだけ友達だと言い切っていたが、いざ風呂上りの凱を見るとドキドキしてしまい、泊めた事を後悔し始めていた。
『ヤバイ、私の部屋に紫苑達以外の人が居る・・・何か緊張するなぁ』
来客用の布団に入ったが眠気が中々来なくて、天井を見つめながら今日あったことを思い出していた。
『まさか凱があんなに可愛い人だったなんて・・・。恋愛対象って男の人?!
どんな人が好みなんだろう・・・。残念だなぁ・・・・残念って何?!』
自分の考えに慌てて首を振る。
『あぁ起きてるとダメだ。お酒飲んで直ぐに寝る!』
寝ていたとは思えない程の勢いで布団から飛び起き、冷蔵庫からビールを取り出したと思ったら、一気に飲みきった。
そして、更にもう一本一気に飲んで急いで布団に戻る。
酒に弱い杏奈は350mlの缶ビール1本でかなり酔うが、完全に酔う為に更に追加した。
『凄い緊張する』
何時もなら直ぐに眠くなるのに中々眠気が来なくて、更に焦る。
『何で眠気が来ないの?!』
中々寝付く事が出来なくて、気付けば明け方に軽く寝ただけで、何時もの習慣通り目が覚めてしまった。
服を着替えてジョギングにでかけた。