羊と虎

「ん~~ん?!」

朝、気持ちよく目が覚めて、何時ものように大きく伸びをした所で固まった。

「あれ?・・・!?」

キョロキョロと辺りを見回し、自分の部屋でない事を確認して、凱の部屋だと気付いた。

『うわぁー私、人んちで根落ちした挙句、ベッドを占領するって・・・』

頭を抱えて暫く唸っていたが、諦めて寝室を出た。

何度か来た事があるが、寝室には入った事が無かったなぁとしみじみ思いながらリビングに行くと、ソファーにはみ出しながら眠る凱の姿があった。

『うわぁ、家主にこんな寝方させるなんて・・・我ながら酷いな』

ため息をつきながら、勝手知ったる凱の家で顔を洗いに行った。

さっぱりした後リビングに戻ったが、まだ眠っている凱の傍に座り、揺さぶって起こす。

「凱、ゴメンね。こんな所で寝かせて・・。今更だけど、ベッドで寝直して」

「ん・・・。おはよ。・・いい、もう起きるから」

そう言いながら、まだ眠そうに寝返りをうって、目を閉じようとする。
< 142 / 320 >

この作品をシェア

pagetop