羊と虎

「この目玉焼きの焼き加減最高!」

その後の杏奈は料理を大絶賛しながら完食した。

その様子を見て、凱も喜んでいた。





「じゃぁそろそろ帰るね」

食事の後片付けを二人でして一息ついた時、9時になろうとしていた。

昨日の夜うっかり寝たせいで、凱に迷惑をかけているのに、これ以上長居するのは不味いと思ったからだ。

「もう帰るの?」

驚いた顔をする凱に、杏奈の方が驚いた。

「え?・・・だって凱、用事あるよね?これ以上邪魔しちゃ悪いよ」

「悪いと思うなら付き合ってよ」

「ちょっと・・無理?」

「・・・そっか」

あからさまに落ち込む凱を見ると、自分が物凄く悪い人間に思えてくる。
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