羊と虎

手際よく料理を作る様は格好良く、何も出来ない自分が恥ずかしくなり、手伝いをかって出た。

それでも、テーブルを拭いたり、皿を出したりと、子供の手伝い程度しか出来なかったが、凱は感謝してくれた。

『ほんとに女の子なのに何も出来ないなぁ』

ベーコンエッグを食べながら、崩れていない半熟の黄身に感動する。

卵は力が入りすぎて毎回殻が入ったり黄身が割れたりして兄達に怒られた記憶しかない。

「美味しくない?」

難しい顔をしていたらしく、凱に心配された。

「ううん!そんな事無い!私なんかが作るより断然美味しいよ!」

「私なんかって言わない。人それぞれ得意分野が違うんだから気にしない」

「そうかなぁ」

「そう言う事にして欲しいな。そうでないと電子機器音痴な男ってダメでしょ」

「そうだよね。私達って型に嵌らないんだったね」

やっとホッとして食事を再開する。
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