溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
「佐野先輩、そいつにプリン買ってやることないですよ。それに元はといえば、先に俺のカフェオレを飲んだこいつが悪いんですから」

刺々しい声を薫ちゃんに浴びせているのは、彼女と同い年で同期入社の笠井賢治。

イマドキの男の子だけれど、薫ちゃんと共に仕事はしっかり責任持ってやってくれている。……やってくれているんだけれど、このふたりの関係は少々厄介だった。

「だってそれは先週の仕返しだから! 笠井君が机の置いておいたチョコを食べたからいけないんでしょ?」

「たったひとつ食っただけだろ? お前はケチくさいんだよ」

「それを言ったらそっちはガキくさいから!」

いつの間にかお互い近づき、言い合いながら火花を散らし合う。

あぁ、また始まってしまった……。先輩たちも同じことを思っているようで、遠目に見ながら呆れ顔。

このふたり、とにかく喧嘩が絶えない。傍から見たら子供染みた喧嘩を毎日のように繰り返している。
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