めがね先輩
…って、今は見とれてる場合じゃなかった。


「…メガネ、ここにありますよ」

どうにか声を絞り出して、先輩にメガネを手渡す。


そのままくるっと回れ右をし、出口に向かい歩き出そうとすると…


「ちょっと待って」

っ!

先輩に呼び止められ、ピタリと歩く足が止まる。


何…?


ドキドキしながら、先輩の方に向き直る。


見ると、メガネをかけたいつもの先輩に戻っていた。

メガネ一つでこんなにも雰囲気が変わるんだな…なんて、ぼんやりとした頭で考える。


久々に先輩とちゃんと向き合った。
おかしいな…ほんのちょっとの期間避けてただけなのに、懐かしさまで感じてきちゃうよ。

なぜか泣きそうになる。


顔を見られたくなくて、自然と私は俯いた。
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