社内恋愛狂想曲
「どないした?橋口くんと喧嘩でもしたん?」
「そうじゃないんだけど……。あのさ、護って普段営業部にいる時はどんな感じ?」
私の質問の意図がわからない様子で、葉月はまた首をかしげている。
「どんなって?」
「同僚に私のこと話したりするのかなーとか……仲のいい女子はいるのかなーとか…… 」
歯切れの悪い調子で言葉を発すると、葉月はプチプチと枝豆を口に入れながら怪訝な顔をした。
「そんなん気にすんの志織らしくないな。ケンカじゃなかったら何があったんや?」
やっぱり葉月の目はごまかせそうもない。
ホントは話したくないけれど、話を聞くなら護が浮気してることは話さなきゃダメみたいだ。
私は仕方なく、今日目撃してしまった衝撃的な出来事を話す決心をして、景気付けに勢いよくチューハイを煽った。
ジョッキをテーブルの上に置いて、すっかり口紅の取れてしまった口元を紙ナフキンで拭う。
「じつはね……今日、護が浮気してる現場、見ちゃったんだ」
声のトーンを落としてそう言うと、葉月は一瞬大きく目を見開いた。
「えっ?!浮気って……嘘やろ?!」
「嘘じゃないよ、この目で見たんだから。仕事中に会議室でキスして、相手の体を撫でくりまわしてた」
「マジか……‼あの橋口くんが……‼」
「そうじゃないんだけど……。あのさ、護って普段営業部にいる時はどんな感じ?」
私の質問の意図がわからない様子で、葉月はまた首をかしげている。
「どんなって?」
「同僚に私のこと話したりするのかなーとか……仲のいい女子はいるのかなーとか…… 」
歯切れの悪い調子で言葉を発すると、葉月はプチプチと枝豆を口に入れながら怪訝な顔をした。
「そんなん気にすんの志織らしくないな。ケンカじゃなかったら何があったんや?」
やっぱり葉月の目はごまかせそうもない。
ホントは話したくないけれど、話を聞くなら護が浮気してることは話さなきゃダメみたいだ。
私は仕方なく、今日目撃してしまった衝撃的な出来事を話す決心をして、景気付けに勢いよくチューハイを煽った。
ジョッキをテーブルの上に置いて、すっかり口紅の取れてしまった口元を紙ナフキンで拭う。
「じつはね……今日、護が浮気してる現場、見ちゃったんだ」
声のトーンを落としてそう言うと、葉月は一瞬大きく目を見開いた。
「えっ?!浮気って……嘘やろ?!」
「嘘じゃないよ、この目で見たんだから。仕事中に会議室でキスして、相手の体を撫でくりまわしてた」
「マジか……‼あの橋口くんが……‼」