社内恋愛狂想曲
「それにしても……伊藤が木村と付き合ってるなんて意外だったなぁ」
伊藤くんのマンションに向かって運転しながら三島課長が呟いた。
三島課長にとってそれはかなり衝撃的で、どうしてもそう言わずにはいられなかったと見受けられる。
「いや……正確に言うと過去形です。“付き合ってる”じゃなくて“付き合ってた”です。支社に転勤して少し経ってから別れたというか、勝手に打ち切られたというか……」
やはりこのあたりは、さっき葉月から聞いた話と少し食い違っているようだ。
葉月はずっと伊藤くんからの連絡を待っていたけど、自然消滅のような形で終わったと言っていたし、何がどこでどうやって食い違ってしまったのか。
「木村が結婚して大阪に帰るから会社辞めるって言ってたけど、伊藤は本社に戻ってきたところなのに木村と一緒に大阪に行くのか?」
「大阪に帰るって……なんですか、それ」
伊藤くんが低い声で呟くと、三島課長はしまったという顔をした。
あれだけ後ろで電話してないだの人違いだのと大騒ぎしていたのに、葉月が結婚すると言った相手が伊藤くんではないことにやっと気付いたらしい。
伊藤くんのマンションに向かって運転しながら三島課長が呟いた。
三島課長にとってそれはかなり衝撃的で、どうしてもそう言わずにはいられなかったと見受けられる。
「いや……正確に言うと過去形です。“付き合ってる”じゃなくて“付き合ってた”です。支社に転勤して少し経ってから別れたというか、勝手に打ち切られたというか……」
やはりこのあたりは、さっき葉月から聞いた話と少し食い違っているようだ。
葉月はずっと伊藤くんからの連絡を待っていたけど、自然消滅のような形で終わったと言っていたし、何がどこでどうやって食い違ってしまったのか。
「木村が結婚して大阪に帰るから会社辞めるって言ってたけど、伊藤は本社に戻ってきたところなのに木村と一緒に大阪に行くのか?」
「大阪に帰るって……なんですか、それ」
伊藤くんが低い声で呟くと、三島課長はしまったという顔をした。
あれだけ後ろで電話してないだの人違いだのと大騒ぎしていたのに、葉月が結婚すると言った相手が伊藤くんではないことにやっと気付いたらしい。