社内恋愛狂想曲
「あのね、三島課長は私には頼みたくなさそうだったし、いくらなんでもここで勝手に決めるのはどうかと思うの。そのモナちゃんって子も騙されるのは気の毒だし、ちゃんと話せばわかってくれるんじゃないかなぁ……」

三島課長の婚約者のフリをしてバレーサークルに参加したら、いきなり目の敵にされて居心地が悪くなるのは目に見えているので、やんわりと断るつもりでそう言うと、瀧内くんは少し苛立った様子で舌打ちをした。

背筋に冷たいものが走った。

ああ、前にもこんなことがあったような気がする。

「ちゃんと話聞いてましたか?何度断っても引き下がらない、話の通じない、あきらめの悪い小娘が三島課長を困らせるから、こんな話になってるんですよ?」

「はい、すみません……」

私は私の意見を言っただけで謝る理由などないはずなのに、瀧内くんの威圧感がすごすぎて謝らずにはいられない。

「あの子が三島課長のことをあれこれ詮索するんですよ。僕にも伊藤先輩にもつまらないことで探りを入れて来るし、練習の後で三島課長が捕まると帰るのは遅くなるし、いい加減うんざりしてるんです。そうですよね、伊藤先輩」

「あ、ああ、うん……」

伊藤くんも瀧内くんの勢いに圧倒されて大人しくうなずく。

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