社内恋愛狂想曲
三島課長の家に着くと、葉月と瀧内くんがタコ焼きの準備を始めていた。

そういえば昨日は葉月の家に寄らなかったけど、タコ焼き器は葉月が家から持ってきたんだろうか。

しかもタコ焼き器はテーブルの上に2台ある。

「葉月、タコ焼き器は家から持ってきたの?」

「昨日の晩に三島課長が取りに来てくれてん。こっちは瀧内くんが持ってきた」

「1台じゃ足りないと思ってネット注文してたんですよ。急ぎの便で昨日届いたんです」

なるほど、ゆうべ急いで帰って受け取った荷物はこれだったんだ。

それほど今日のタコ焼きパーティーを楽しみにしていたのがわかる。

瀧内くんって、クールに見えて実はかなり子どもっぽい。

「それじゃあ私は別の料理を作るね」

今日ここに着いたらすぐに作れるように、昨日三島課長を待っている間に、材料を切ったり調味料に漬け込んだりして、下ごしらえを済ませておいたのだ。

キッチンに立って手を洗い、冷蔵庫から材料を出して、鶏の唐揚げやエビフライを油で揚げ、野菜を洗ったり切ったりしてサラダを作る。

「志織はホンマに手際がええなぁ」

「葉月のタコ焼きにはかなわんわぁ」

葉月の関西弁を真似てそう言うと、「アクセントがなっとらん!」と葉月からダメ出しが飛んでくる。

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