社内恋愛狂想曲
役職に就いたのだってもちろんそんなコネなんかではなく、異様にデータ入力が速いからと商品管理部に異動になり、真面目に働いた実績を買われ重宝がられて、ちょうど前任が寿退職して空いた枠におさめられたという、それだけの話なのに。
「つまりは私のことなんか、これっぽっちも好きではなかったと……そういうことね」
「……だな。女には苦労してないから、求めるものは適材適所で事足りるんだってさ。体の相性だけとか見た目の良さだけとか、結婚相手に最適とか」
おそらく瀧内くんもそれを知っているから、護と別れることを勧めたのだろうと思う。
そんな馬鹿げた理由で20代後半の大事な3年間を棒に振ったのかと思うと、それを見抜けなかった自分が、ただただ情けなかった。
「佐野には言わない方がいいかと思ったけど……あいつはそういうやつなんだ。だから思い切り痛めつけて、後はとっとと切り捨てちまえ」
「うん……そうする……」
私の中では、護はもう恋人でもなんでもない。
ただの欲にまみれたゲスな俗物のために流す涙なんか、ほんの1滴ですら惜しいくらいだ。
あちらが私を利用するつもりだったのなら、私も素知らぬ顔をしてそれに乗っかってみよう。
「つまりは私のことなんか、これっぽっちも好きではなかったと……そういうことね」
「……だな。女には苦労してないから、求めるものは適材適所で事足りるんだってさ。体の相性だけとか見た目の良さだけとか、結婚相手に最適とか」
おそらく瀧内くんもそれを知っているから、護と別れることを勧めたのだろうと思う。
そんな馬鹿げた理由で20代後半の大事な3年間を棒に振ったのかと思うと、それを見抜けなかった自分が、ただただ情けなかった。
「佐野には言わない方がいいかと思ったけど……あいつはそういうやつなんだ。だから思い切り痛めつけて、後はとっとと切り捨てちまえ」
「うん……そうする……」
私の中では、護はもう恋人でもなんでもない。
ただの欲にまみれたゲスな俗物のために流す涙なんか、ほんの1滴ですら惜しいくらいだ。
あちらが私を利用するつもりだったのなら、私も素知らぬ顔をしてそれに乗っかってみよう。