社内恋愛狂想曲
みんなの前でこんなやり取りをしていることも恥ずかしいけれど、ただ名前を呼ばれただけなのに、いつもより鼓動が早くなったのを感じた。

こういう気持ちは長い間忘れていたから、やけに新鮮で照れくさくて、胸の奧がムズムズする。

もしかしたら三島課長も、私と同じような気持ちなんだろうか。

私が名前を呼んだときに三島課長の顔が少し赤かったのは、お酒のせいだけではないのかも知れない。

その後もタコ焼きパーティーはしばらく続いたけれど、私も三島課長も、照れくさくてお互いを名前で呼び合うことはしなかった。


夜も更けてきた頃、片付けをしながら順番に入浴を済ませ、私と葉月は2階の部屋を借りて一緒に休むことになった。

男性陣は1階の部屋で寝酒をしながら雑魚寝するのがいつものスタイルらしい。

私は寝る準備をしながら、ここに来る前に伊藤くんと一緒に護の新たな浮気現場を目撃したことを葉月に話した。

「他にも女がおったんか!しかも既婚者て!ホンマにどうしようもないやっちゃな!」

「今になってみるとわかるけど、おかしなことはいろいろあったのに、それにまったく気付かなかった私もホントに情けないよねぇ……。護は初めから、私のことなんか好きでもなんでもなかったんだよ」

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