社内恋愛狂想曲
そして水曜日は、いつもの通勤鞄に加え、練習に必要なものを持って出勤した。

大きな荷物を抱えて周りの乗客に迷惑がられるのはイヤなので、ラッシュアワーを避けて少し早めに家を出たこともあり、まだ少し眠い。

やっと少し筋肉痛が落ち着きかけたところだけど、過酷なデスクワークで溜まったストレスを今日の練習で発散しよう。

結局三島課長とは昨日も一昨日も会社で会わなかった。

メッセージの返信をするべきかと悩んだけれど、たいした用でもないから、時間が経つほど余計に送りづらくなる。

いつもは社員食堂とか廊下ですれ違うこともよくあるのに、こんなときに限ってなかなか会えないものだ。

だけど今日は練習日だから会えるはずだと思いながら怒濤の速さで仕事をこなし、定時で仕事を終えて三島課長の家へ向かった。

チャイムを鳴らすとジャージ姿の伊藤くんがドアを開けてくれた。

勝手知ったる人の家というやつだ。

「今度からは佐野も鍵が開いていたら勝手に入っていいよ」

「わかった、そうする」


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