社内恋愛狂想曲
三島課長は私の手を引いて、駅に向かって歩きだした。
もうこんなことも最後だと思うとまた涙が溢れそうになったけど、泣かないように奥歯を食いしばってこらえた。
「あの……三島課長からのお話は……」
「うん……。俺はいつもタイミングが悪いんだ。志織に大事な話をしようとするといつも先回りされて、何も話せなくなる」
「いつも……?」
そんなこと、今までにもあっただろうか?
先回りされて話せなくなるということは、三島課長も同じことを言おうとしていたとか、質問の答えを私が先に話すということなのかも知れない。
駅に着くと、三島課長は少し名残惜しそうに私の手を離した。
「……あっという間だったな」
「そうですね」
「じゃあ……もう遅いから気を付けて帰れよ」
「はい。ありがとうございました」
私がお礼を言って軽く頭を下げると、三島課長は私の頭を優しく撫でた。
これからはきっと、三島課長はこの大きくてあたたかい手で、私ではなく下坂課長補佐の手を引いて、共に人生を歩むのだろう。
そう思うとまたズキズキと胸が痛む。
この胸の痛みが完全に消えるまでは、まだまだ時間がかかりそうだと思った。
もうこんなことも最後だと思うとまた涙が溢れそうになったけど、泣かないように奥歯を食いしばってこらえた。
「あの……三島課長からのお話は……」
「うん……。俺はいつもタイミングが悪いんだ。志織に大事な話をしようとするといつも先回りされて、何も話せなくなる」
「いつも……?」
そんなこと、今までにもあっただろうか?
先回りされて話せなくなるということは、三島課長も同じことを言おうとしていたとか、質問の答えを私が先に話すということなのかも知れない。
駅に着くと、三島課長は少し名残惜しそうに私の手を離した。
「……あっという間だったな」
「そうですね」
「じゃあ……もう遅いから気を付けて帰れよ」
「はい。ありがとうございました」
私がお礼を言って軽く頭を下げると、三島課長は私の頭を優しく撫でた。
これからはきっと、三島課長はこの大きくてあたたかい手で、私ではなく下坂課長補佐の手を引いて、共に人生を歩むのだろう。
そう思うとまたズキズキと胸が痛む。
この胸の痛みが完全に消えるまでは、まだまだ時間がかかりそうだと思った。