社内恋愛狂想曲
やっぱり女らしさとか可愛げのない私は、異性として見ていないということだろうか?

そう思うと少し落ち込む。

「本当は彼女とは毎日顔を合わせるだけでも苦痛で、息が苦しくなってつらいんだ。仕事上の立場もあるから邪険にすることもできないし、なんとか気合いで乗りきって来たんだけど……気がつけばいつもすぐそばにいるし、やたら体に触られるし……俺、もう限界……」

三島課長が私にこんな弱音を吐くなんて、相当参っている証拠だ。

なんとかして助けなければ、三島課長は壊れてしまうかも知れない。

「大丈夫です、絶対私が助けますから」

「ありがとう……。情けないところばっかり見せてごめん」

男の人がこれほどまでに自分の弱さをさらけ出すことなんて、なかなかないと思う。

もしかしたらこれも私にだけ見せてくれるのかなと思うと、とても愛しく感じた。

私は無意識に、三島課長の頭をそっと撫でる。

「私の前では無理しなくていいんですよ?私、こう見えてけっこう強いんですから。肩くらいいくらでも貸します」

「うん……。頼もしいな、志織は……」

頼られるのは嫌いじゃない。

好きな人に頼られるならなおさらだ。

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