社内恋愛狂想曲
潤さんは恋人には激甘になるタイプらしい。

どちらかというと私は甘えられるタイプだったし、それをいやだと思ったこともなかった。

だけど好きな人にこんな風に甘やかされるのも悪くない……というか、少しくすぐったい気もするけれど、私だけにこんなに甘い顔をしてくれるのだと思うと、とても嬉しくて幸せだ。


潤さんの家に戻り、私が買ってきたシャンプーや化粧品などをレジ袋の中から出していると、潤さんはキッチンに行って、買ってきた牛乳などをしまった。

「志織、疲れただろ?先にシャワー使っていいよ」

先にと言われても、家主を差し置いて先にお風呂を使わせていただくのは申し訳ない。

「いえ、私は後でも……」

「いいから行っておいで。その間にバスタオルとか着替え用意しておくから」

「ではお言葉に甘えて……」

浴室で体を洗いながら、もしかしたらこのあと潤さんと……と思うと、またドキドキしてきた。

しかし“先にシャワー使っていいよ”という台詞は、ドラマや映画のように甘い雰囲気ではなく、なんだか家族にお風呂を勧めるような感じだった。

……やっぱり今夜は何もないのかな?

それはそれでちょっと残念なような気もする。

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