社内恋愛狂想曲
潤さんは私の頬の大きな絆創膏を見て、傷が残るほどの怪我をしたのではないかと心配してくれているようだ。

「かすり傷ですよ。たいした傷じゃないのに大袈裟ですよね。今朝まではガーゼだったのが、さっき診察の時に消毒してもらって絆創膏になったんです」

絆創膏を指先で触りながら笑って答えると、潤さんは手を伸ばして私の頬に触れた。

熱っぽい眼差しでじっと目を見つめられて、急激に鼓動が速くなる。

「まだ痛い?」

「少しだけ……」

「傷が残らなければいいな」

「……うん」

潤さんの唇が私の頬にそっと触れた。

くすぐったさに首をすくめると、潤さんは反対側の頬と額にも優しく口付ける。

「もっと……キス、してもいい?」

潤さんは私の唇をゆっくりと指でなぞりながら尋ねた。

「うん……」

私は小さくうなずいて目を閉じる。

潤さんは両手を私の頬に添えてゆっくりと顔を近付け、私の唇にそっと唇を重ねた。

柔らかくあたたかい潤さんの唇が、私の唇を優しくついばむ。

大好きな潤さんの優しいキスは、寂しさと悲しみでささくれていた私の心をあたため、癒してくれた。

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