社内恋愛狂想曲
「うん……ありがとう、そうする……」

またしても読まれている……。

瀧内くんには私の思考パターンを完全に把握されているようだ。

もしかすると瀧内くんって、読心術か何か、超能力の類いが使えるのではなかろうか。

「じゃあ行きましょう。あまり長い時間志織さんがいないと潤さんが寂しがります」

「もう……またそういうことを……」

瀧内くんに冷静な顔で冷やかされ、また少し顔を赤らめながらリビングに戻ると、潤さんはダイニングセットのイスに座ってエビの殻を剥いていた。

伊藤くんはキッチンで葉月の隣に立ち、慣れない手付きで玉ねぎの皮を剥いている。

「葉月さん、僕も何か手伝います」

瀧内くんはカウンター越しに葉月に話しかけた。

葉月は大量のキャベツをみじん切りにしながら顔を上げる。

「ほな、ニンジンの皮でも剥いてもらおか。ピーラーくらいは使えるやろ?」

「ぴーらー?」

「なんや、そんなんも知らんのかいな!皮剥き器のことやんか!使い方教えたるからこっち来(き)ぃな」

「仰せのままに」

瀧内くんがキッチンに行くと、葉月は瀧内くんにピーラーとニンジンを持たせ、皮剥きの仕方を教え始めた。

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