社内恋愛狂想曲
「あっ……」

驚きのあまり、私は思わず声をあげてしまう。

「また食事時にお邪魔してすまんね」

「こんにちは、お邪魔します」

瀧内くんの後ろにいたのは、潤さんのご両親だった。

葉月も私と同じように驚いた様子で頭を下げた。

「こんにちは……。ご無沙汰してます……」

「こんにちは……」

潤さんはご両親と一緒にリビングのソファーに座り、少し困った顔をしてため息をつく。

「いつものことだけど……来るときは電話くらいしてくれたらいいのに」

「急に昼から半日時間ができてな。昨日退院したって聞いたから顔見に来たんだ」

葉月が慌ててキッチンへ行き、コーヒーの用意をし始める。

私はどうすればいいのかとオロオロしていると、潤さんが私に手招きをした。

「志織、こっち来て」

「あっ、はい……」

潤さんの隣に座るように促され、私も控えめにソファーに座る。

ご両親は私の腕を見て少し驚いた顔をしている。

「志織さんも骨折してるのかい?事故にあったのは潤だけだったんじゃ……」

「はい、私は別の事故で……駅の階段から落ちて骨折してしまいまして……」

「それは災難だったねぇ」

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