社内恋愛狂想曲
上がっていた息が少しずつ落ち着いてくると、だんだん恥ずかしさが込み上げてくる。

「ダメって言ったのに……」

うつむきながら呟くと、潤さんは目をそらして頬をかいた。

「志織があんまりかわいくて、つい……」

「一緒にお風呂に浸かるだけって言った!」

約束をやぶってしまった潤さんは、ばつが悪そうな顔をしている。

「ごめんって……。機嫌直してよ」

潤さんは少し甘えた声でそう言って、私の頬に口付ける。

このまままたイチャイチャしてやろうとか思っているような気がする。

……ホントにわかってんのかな?

「知らない。潤さんとはもう一緒に入らない」

私が仏頂面で呟くと、潤さんはさすがに焦り始めたようで、慌てて手をあわせた。

「ええっ?!ごめん、マジで謝る!お詫びになんでも言うこと聞くから許して!」

「……なんでも?」

「なんでも」

「じゃあ……私の腕が治るまで右腕と背中と頭洗ってくれるなら一緒にお風呂に入ってもいいけど、やらしいことはしないで。怪我が治るまでは大人しく我慢すること。わかった?」

「はい……」

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