社内恋愛狂想曲
ここまで来るともう、誰が見てもバカップル……いや、それを通り越してとんでもない大バカだ。

「潤さん……バカップル通り越してバカになってる……」

正直に思ったより少し控えめに指摘すると、潤さんはさらに強く私を抱きしめる。

「いいんだよ、俺は親バカならぬ志織バカだから」

「認めちゃうんだね……」

会社では超絶いい人で優しいけど仕事には厳しい三島課長が、家で私と二人きりになるとバカみたいに私を溺愛している激甘ぶりを、同僚たちが見たらビックリして腰を抜かすだろう。

……まぁいいか。

別に他人がいる前でこんなことをするわけじゃないし、私だって潤さんが大好きだから、これほどまでに愛されている私は潤さんの特別な存在なのだと思えて、とても嬉しいのだ。

しかしこれではいつまで経っても、荷物の整理どころか、買ってきたものを袋から出す作業すら今日中に終われそうにない。

「ねぇ潤さん、これはこれで嬉しいんだけど……別の袋も開けたいから、一旦手を離してくれる?」

「ああそうか、そういえばまだ途中だったな。あんまり志織がかわいすぎて忘れてた」

潤さんは照れ笑いを浮かべながら私から手を離す。

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