社内恋愛狂想曲
何も隠していないという態度ではない。

もしかしたら私には似合わないと、言おうかどうしようか迷っているんだろうか。

似合わないならハッキリとそう言ってくれればいいのに。

「何か言いにくいことでも?」

「えっ?」

私はニットのワンピースを手に取り、突き出すようにして潤さんに見せる。

「だって潤さん、さっきからおかしいもん。こんなに素敵なワンピースもらったのに、合わせて見せても適当な返事しかしてくれなかったし……。遠慮しないでハッキリ言ってくれたらいいのに。“志織には全然似合わない”って」

私が少し拗ねた口調でそう言うと、潤さんは慌てて首を横に振った。

「違うよ!そんなことまったく思ってないから!」

「じゃあどうしてさっきから…………ん?」

無造作に床に広げた紺色のワンピースの上に、フリフリエプロンを置いた状態を少し遠目に見て、私は気付いてしまった。

紺色のワンピースを丁寧に広げ、その上にフリフリエプロンを重ね合わせる。

これはもしかして……。

「ねぇ潤さん……。こうすると、メイドさんの制服に見えない……?」

「……気のせいじゃないかな……」

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