社内恋愛狂想曲
潤さんがそんなことを考えてくれていたのだと思うと嬉しくて、目ににじんだ涙が溢れそうになる。

「……もらってくれる?」

「ありがとう、すごく嬉しい……。大事にするね」

潤さんはポケットから取り出したハンカチで私の涙をそっと拭いて、頭を優しく撫でてくれた。

「泣くほど喜んでもらえて良かった」

「こんなサプライズ、誰だって泣いちゃうでしょ」

本当は大声で「潤さん大好き!」と叫んで思いきり抱きつきたいところだけど、さすがにゆう子さんの前ではできないので、それは二人きりになるまで我慢しておこう。

「サイズはどう?」

「少しゆるいけど……潤さんに指輪のサイズなんて教えたことないもんね。前に友達の付き合いでアクセサリー見に行ったら左手の薬指にちょうどいいサイズがなくて、お店には奇数の号数しか売ってないからサイズ直しするしかないって言われたの」

そのお店で指のサイズをはからせてもらったら、私の薬指のサイズは左が10号で、右が11号だった。

「ああ……じつはサイズ聞かれてもわからなくて、あとでサイズ直しもできるから、とりあえず9号にしておくかって店員に言われてどうしようかと思ったんだけど、ゆう子さんが……」

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