社内恋愛狂想曲
「再会してすぐにすんなりとお付き合いが始まったの?」

「いえ、付き合いだしたのは今年の春……営業部に異動になってすぐの頃だから、半年ちょっと前です」

私が言うのもなんだけど、付き合って半年ちょっとで結婚したのなら、世間的にはかなりのスピード婚だと思う。

「どんなきっかけで付き合いだしたの?」

「潤さんと同じですよ」

「……と言うと?」

「僕はずっと好きだったから、再会してからはときどき僕から誘って一緒に食事したり出掛けたりはしてたんです。彼女はずっと親から結婚を急かされていて、頻繁に見合い話を持ち掛けられるようになって困ってたので、だったら僕が婚約者になるから、親にそう言って見合いを断ればいいって言ったんです」

「それでそのまま射止めちゃったわけね……」

潤さんに婚約者作戦を進めたのは、瀧内くん自身が実践してうまく行ったからなのだと納得した。

この瀧内くんをそうまでさせた彼女を見てみたい。

「瀧内くんがそこまで好きになったんだから、さぞかし素敵な人なんでしょうね。ぜひ会ってみたいなぁ。写真とかあったら見せて」

ダメ元でお願いしてみると、瀧内くんはポケットからスマホを取り出して操作し始めた。

なんと、こんなにすんなり見せてくれるとは!

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