社内恋愛狂想曲
「こ……後継者……?俺が……?」
伊藤くんは顔面蒼白で手に持っていた箸をバラバラと床に落とし、呆然と立ち尽くしている。
あんな大きな会社を背負って立てと突然言われたら、驚き戸惑いうろたえるのも無理はない。
高みの見物を決め込んでいた対岸の火事の火の粉が、予期せぬ強風で我が身に降りかかってきたような、そんな感じだろうか。
「志岐、大丈夫?ちょっと落ち着きぃ」
葉月は心配そうな顔をして、今にも膝から崩れ落ちそうな伊藤くんの体を支えた。
「そんなん今すぐどうこうなるわけちゃうし、もしホンマに志岐が会社継ぐことになったら私が支えるから安心しぃ。何があっても私だけは志岐の味方やで」
普段は人前では伊藤くんに対して厳しい恥ずかしがりやの葉月が、みんなの前でこんな風に伊藤くんを労っているということは、葉月は恥ずかしがる余裕もないくらいに伊藤くんを心配しているのだろう。
葉月に背中をさすられ、優しくなだめられて、抑えていた感情が爆発したのか、伊藤くんはみんなの見ている前で思いっきり葉月を抱きしめた。
「葉月、死ぬほど好きだ!結婚してくれ!」
突拍子もない伊藤くんの言動に、今度は葉月が慌てふためきうろたえた。
伊藤くんは顔面蒼白で手に持っていた箸をバラバラと床に落とし、呆然と立ち尽くしている。
あんな大きな会社を背負って立てと突然言われたら、驚き戸惑いうろたえるのも無理はない。
高みの見物を決め込んでいた対岸の火事の火の粉が、予期せぬ強風で我が身に降りかかってきたような、そんな感じだろうか。
「志岐、大丈夫?ちょっと落ち着きぃ」
葉月は心配そうな顔をして、今にも膝から崩れ落ちそうな伊藤くんの体を支えた。
「そんなん今すぐどうこうなるわけちゃうし、もしホンマに志岐が会社継ぐことになったら私が支えるから安心しぃ。何があっても私だけは志岐の味方やで」
普段は人前では伊藤くんに対して厳しい恥ずかしがりやの葉月が、みんなの前でこんな風に伊藤くんを労っているということは、葉月は恥ずかしがる余裕もないくらいに伊藤くんを心配しているのだろう。
葉月に背中をさすられ、優しくなだめられて、抑えていた感情が爆発したのか、伊藤くんはみんなの見ている前で思いっきり葉月を抱きしめた。
「葉月、死ぬほど好きだ!結婚してくれ!」
突拍子もない伊藤くんの言動に、今度は葉月が慌てふためきうろたえた。