社内恋愛狂想曲
「はあぁっ?!急に何言い出すん?!そんなんこの状況で言うことか?だいたい私ら来年結婚するやんか!それにみんなの前でこんなん……!」

葉月は恥ずかしそうに顔を赤らめて伊藤くんの腕の中から逃れようとしたけれど、伊藤くんはさらに強く葉月を抱きしめて離さない。

「俺、ホントは社内恋愛はめんどくさいから秘密にしたいなんて思ってない。葉月は俺の彼女だってみんなに自慢したいくらいなのに、他の男に言い寄られても俺がいるって葉月に言ってもらえないのはもういやだ!」

伊藤くんの熱烈な公開プロポーズを、私と潤さんはポカンと口を開けて眺め、玲司くんは楽しそうに笑いをこらえて見ている。

葉月はと言うと、抱きしめられながら耳まで真っ赤になって、それを隠そうと伊藤くんの胸に顔をうずめている。

「精神状態が極限に達してとうとう爆発しちゃいましたか。志岐くんは今日の昼休みのことが相当こたえてたんですね。どのみち結婚することは決まってるんだし、この際だから志岐くんと葉月さんも、秘密の社内恋愛終了すればいいんじゃないですか?」

玲司くんが食器をキッチンに下げながらニヤニヤ笑ってそう言うと、伊藤くんは大きくうなずいた。

「俺、絶対浮気しないよ。一生葉月だけ大事にするし、全力で葉月を守る。だから来年と言わず今すぐ結婚してくれ」

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