社内恋愛狂想曲
「全然いやじゃないけど……まだ怪我治ってないし、明日は通院日で朝も早いので、無理しない程度にお手柔らかにお願いします」

「善処します」

それから私たちは、お互いの体温を肌で感じながら、抱きしめ合って何度も何度もキスをした。

耳元で私の名前を呼んで「愛してる」と囁く潤さんの優しい声に、胸がキュッと甘い音をたてる。

潤さんの熱に溶かされてしまいそうなほど隅々まで愛され、身も心も潤さんでいっぱいに満たされて、心と体の奥の深いところから愛されていることを実感する。

夫婦になって初めての営みが終わると、まだ愛し合った余韻の残る体を横たえ、見つめ合って優しいキスを交わした。

「さっき“ゆっくり時間かけて”って言ってたけど……私、今まで知らなかった潤さんのこと知るたびに、すごい勢いでどんどん潤さんを好きになってる」

「俺も。これからもっと志織のこと好きになるし、志織を目一杯甘やかして、これでもかってほど愛して、俺以外の男は見えなくなるくらいにめちゃめちゃ惚れさせたい」

「今でもこんなに好きなのに?」

「もっともっと好きになってよ。俺も一生進行形で志織を愛し続けるから」



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