クールな次期社長と愛されオフィス
「俺の夢にはアコがともにいなければならない。そしてアコの夢も俺がいつでもそばで支えたい」

湊は私の手を取ってしっかりと握り締めた。

言葉にならない気持ちが涙となって溢れ止まらなかった。

これからも湊のそばで、お互いの夢を実現できるようがんばらなくちゃ。

どんな試練があったとしても、湊がいれば大丈夫。

湊のハンカチで涙を拭い、気持ちを鎮めながらゆっくりと言葉を選び気持ちを伝えた。

「湊に出会えたこと自体が私のもう一つの夢でした」

彼は穏やかな眼差しで頷く。

「じゃ、アコの夢の一つはもう叶ったってことだな」

湊は微笑みながら、私の顔を引き寄せ再び唇を合わせた。

あきらめなければ、必ず叶う。

どんな夢も。


こうして湊は宇都宮商事に戻ってきた。

輝かしい未来を約束し、誰もがその姿に憧れと期待を持つ新社長として。
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