秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。

咄嗟に否定できなかった。

海斗さんが意地悪な笑みを浮かべる。

泣きそうな顔、か‥。

そうなのかもしれない。
海斗さんの言う通りなのかもしれない。

私‥‥嫉妬してた。

小さな頃からずっと、修ちゃんの隣にいるのが当たり前だったから。

これからはもうそうはいられない。
修ちゃんの隣にいられるのは私じゃなくて今宵さんだ。

そんな当たり前の事にようやく実感が湧いて、
それで‥‥



私は、今宵さんに、嫉妬したんだ。




「‥‥嫉妬するなんて、最低ですよね」


漏れた声は自分でも驚く程に小さかった。

今宵さんに嫉妬している訳。

‥‥自分の気持ちになんか気づきたくない。
知りたくない。