秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。

「どれがいい?って聞いたんだよ」

そう言って柊ちゃんがククっと笑う。

あ、あぁ、メニュー!

慌てて食券器の横に張られたメニュー表をみると、親子丼にカツ丼にカレーライスに‥と、思っていたよりもずっとメニューが豊富でびっくりした。

お昼はずっとお弁当だから、社員食堂には今まで来たことがなくて、これが初めてだ。


「えっと、ハンバーグがいいです」

言ってからハッとした。
‥‥ちょっと子供っぽかったかな。

「やっぱ昔っから若菜の味覚って子供っぽいよなぁ」

案の定、柊ちゃんにからかわれてしまった。不意に私を名前呼んだ事にきっと柊ちゃんは気づいていない。

訂正するのも面倒だったので、私をからかった言葉ごと、そのまま流した。

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