半身。然るに片羽。

無理矢理仏壇の前に座らされたが、なにを話して良いか分からなかった。

「…」

「オニィ。黙っててもしょうがないでしょ?ちゃんと自分で報告しなさい‼︎」

小学生に怒られるとは。

「…あのさー、瑞葉。仏壇にオトンやオカンは居ないんだけど?」

抵抗したが

「オニィは視えるから分かるだろうけど、あたしには霊感ないもん。何処でオカン達と話せば良いの?だから、居るって思えば、その人には居るんだから、良いの‼︎」

こまっしゃくれた言葉が返ってきた。

「……あー……あのさ瑞葉‼︎ やっぱりオーナーが先だと思うわけ。俺的には‼︎」

《往生際が悪い》

〈男らしくないわねー〉

ギャラリーもうるさい。

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