君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「だから、心配するな。いつまでも待つ。五十になっても六十になっても、葉月の気持ちが俺を向くまで気長に待つさ。あぁ、でもできれば早くがいいから、積極的に攻めさせてはいただく」


悠馬さんはふと口元を緩める。


「ごめん。重い?」
「いえ。ちょっと混乱して……」


たしかにこんな告白をされたら『重い』と思う人もいるかもしれない。

けれども、彼の真剣さが伝わってくるので、そんな言葉で片づけられない。
むしろ、感激だ。

でも、怖い。

悠馬さんと進んで失敗したら、平気な顔をして一緒に働いてはいられないだろう。
今度は仕事まで失うの?


「いい傾向だ。もっと俺のことで悩んで。俺のことで頭をいっぱいにして。インドにいる間、葉月に会いたくて狂いそうだった俺みたいに」


私の手を強く握る彼は、視線を決してそらそうとしない。

『信じて』という声が聞こえてきそうなその眼差しに、鼓動が速まるのを止められない。

信じられたら、どれだけ楽か。
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